
SAC Bros. Company
普限窯 火止め
普限窯の窯焚き 無事に火止めしました。
どうもこんばんは。motomanです。
台風 19号 が接近していたり 胴木 ・ 一の間 共々、いつもと焚き方が違ったり。で イレギュラーな事が重なりましたが それらに対しての準備も入念に行っておいた為 全てをやりたいようにやり切る事が出来ました。
薪焼成に興味がある若手の方々が見学に来る予定で 大学の時の同期だった、ちこまんが初日に 前回の普限窯展で知り合った方がいらっしゃったり 哲生くんが後輩を連れて来たりで どういった事を感じたかは…それぞれなので 今後どのような付き合い方になるかは 観にいらっしゃった方々の心ひとつです。
今回は焼成日数が短い為 全部で 10本 としました。
とにかく 目標温度到達までの時間をなるべく短く その後はとにかく燠を溜める作業へ移り 焦げを獲る為、配り続け 再度 温度をトップまで引き上げ 引出し適正温度まで上がったら引出し。
その後もどんどんと燠を作り 配る作業をひたすら続けました。
水指という事もありましたが 燠を掛け、それが溶けないうちに引き出してしまうと ゴツゴツが残ってしまう確率が非常に高くなり 仕上がりに雲泥の差が出ます。
鈍い音が 3度 ほどした為 あ、こりゃマズいな。と思って束の間 バカッと 斬鉄剣で斬られたか 秘孔を突かれたかのどちらかの如く 見事に割れました。
見ての通り 造りも良くはなかったですし、初めて扱う土で引出しをするのは ちょっとアレでしたが やってみない事にはわかりませんので 今後は 冷まし方を工夫してみようと思います。
ちまちまと金接ぎします。
前回の並行焚きは 温度上昇を少しでも助けられないか。として行ったもので 目を見張るような成果は得られませんでした。
では 今回は燠を作る時間を取る為の並行焚きとし 小割りをどんどん放り込み 多少の燠が溜まったのを確認してからの一の間単独焚きを開始しました。
温度の上昇は上々で 今までにないくらいの順調っぷりで 燠の質 ・ 量ともに良好で 早々にロストル ・ ダンパー全開でバランスが取れたので あとは薪の量で調節しよう。という事となり 小割りから中割り 30cm のものから 40cm のもの。と 本数も次第に増やしつつ 窯鳴りが起こるか起こらないかのギリギリで判断しながら焚くと 気持ち悪いくらい順調に事が進みました。
強還元もバッチリとキープ出来、煙突から今まで見た事の無い色の炎が吹きました。
煙突のそばの垂木が燃え始めたので… 簡易的にレンガを積み、防護措置を取りました。
土の締まり具合はバッチリだったので 色見本を 3つ 入れておきましたが 1つ目 を引出したところで焼成完了。とし 炭桟切へ移行しました。
投入した量は 15kg ほど。 あとは、どのタイミングで火止めとし 密閉して終わるか。というところが鍵でしたが ガスが目視で確認出来ない類の炭で 匂いで確認してみようとも思いましたが 一酸化炭素中毒でブッ倒れるのもアレだなァ。と思い 中尾くんと圭太くんと相談した結果 色々な要素を踏まえ 1040℃ に差し掛かった辺りで火止め。としました。
この判断が正しかったのかどうかは 窯出しまでわかりませんし 窯出しして品を見てみても ベストであったかどうか。というのは 次回以降、何度も研究してみない事にはわかりません。
備前の作家さんでも ガスが抜けきるまで待つ方も居れば 炭を投入して直ぐに密閉して終わる方も居らっしゃるようで その理由については 修行したところがそうであったから。というもので ハッキリとした焼成理論は成されていないようで 実験を繰り返し 実体験としてデータを蓄積する他ありません。
それが楽しくもあるので 今回はこういう終わり方をしてこういう上がりだった。と 窯出しを楽しみにするとします。
そんなこんなで 14回目 となった普限窯の焼成、終了しました。 窯出しは明日 ・ 明後日と いつものよう、 2日間 に分けて行います。
さァ どうなる事でしょう