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無作為の作為


その時が来るまで。 あるいは その時に到達するまでの時間の長さの違いはあるとて 想いと技術が実を成すまでには メソッドや素材によって大きな違いがある事は確かで 陶芸というものの場合のそれは ものづくりというカテゴリの中では、長い部類に入ると思っていましたが そうでもない気がした今日。

どないやねん。

どうもこんばんは。motomanです。

以前 書いた事があるよう、私は天邪鬼で 両極端な制作スタイルを並行してやっていこう。 と考えています。

キメの細かい土を使う時は…如何に自分の手跡を殺し 粗い土を使う時は…自分の手跡を活かし、土をどれだけ動かせるのか。 という事ですが その先にあるのは 1つ で、とどのつまり 如何にして人の心を動かせるものを作るのか。 というところに帰結します。

私の場合、自分の手跡を殺したい時は 工程のひとつひとつに長い時間が掛かります。 自分の手跡を活かしたい時には、なるべく手数を少なくして その時の気持ちの有り様と言うか その瞬間の自分を込めようとします。

📷 黒土でこういったものを挽きました。 この 3つ のパーツを組み、 1つ の大きな品となります。 削りで精確に繋ぎ合わせ、出来上がった躯体に彫りを入れる質のものです。

乾燥時間は無視するとして、削っている時間のみを考えてみると おそらく… 3 ~ 4時間 は、ろくろの前に座り続けている事でしょう。

📷 パーツを分けて削らないものに関しては その形状にもよりますが、 10 ~ 30分 くらい掛かります。

📷 比べて 手跡を遺すタイプのものは、 2分 もあれば充分です。

人を感動させるものを作りたい。と 作り方の違う 2つ のベクトルは同じなのに それを具現化するまでに掛かる時間が、随分と違ってくる事が分かります。

アプローチの仕方が違うので、その道程が違うのも…何ら不思議は無いと思えますが 私の中では ちょっと引っ掛かる何かがあり それを解くための鍵を、何処かに見出だせないか。と 目を皿にして日々を過ごしています。

📷 ちょっとした取っ掛かりはあるのです。 それは " 無作為の作為 " という言葉です。

私は現段階で、無作為というものは成立し得ない。 と考えています。

手中に垂らした数珠を、一粒一粒…指で引き寄せる僧のよう 始まりも終わりも無い行為。 生涯 繰り返しても 永遠に終わりに辿り着かないし 振り返ってみても 何処が始点だったのかすらわかりません。

されど その行為自体に意味が無いとは言い切れず 視点をもっと俯瞰にしてみると… もしかしたらそれ自体が、ある種の真理であるようにも感じられます。

手跡を殺して作る類の、黒土を使ったこの手のものも 私が土に触らなければ形を成す事は永遠になく いくら作業に慣れ、手が仕事を覚えたと言え 人が何かに触れる時、必ず " 意図 " というものが介在する。というのが道理で。 だから私は 無作為というものは成立し得ない。と思っているわけですが

📷 " 器気 " とでも言いましょうか。 そういったものに触れる機会が稀にあります。

誰が作ったのか いつ頃作られたのか 素材は何で 手法はどういったもので…

そういった、ある意味で 品にとってはどうでも良い事を超越した品を観る事があります。 在るべくしてそこに在る。と思える 人の手を感じさせない…オーラを感じるものと対峙した時 身体は震え、涙が出そうになります。 衣服を脱ぎ去り、もう何だったら 小便とか垂れ流しで…その場に倒れ込み 人目を憚らずに、意味もわからず…わんわん泣き 自分という存在を全て手放してしまっても どちらかと言えば そうした方が正しい。と思えるような そういった品がこの世には確かに存在します。

そういった品には 作為を感じない事があるのです。 それが最上のものであると仮定した場合、無作為の作為というものは 成立するものであるのかもしれませんが ただ私が 大きく至らないだけなのかもしれない。という点が 引っ掛かるのかもしれません。

私も、ものづくりをしている端くれ。 自分なりに作ったもので、人を感動させられれば これ以上の事は無い。と思うわけですが さァ…どうでしょうね。

あ 最後の写真 2枚 の 5つ のパーツは 全部くっつけて 1つ の品になる予定です。 失敗しなければ。

しかし 自分の手跡を殺そうとするこの手の品が 結果的に 自分らしさを盛り込んだ、最も作為に満ちたものになるのだから 不思議なものです

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SAC Bros. by Motoman & Enken

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