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西宮船坂ビエンナーレ 2010


”豊かさ”と一言で表すにも 精神的に豊かな人と 経済的に豊かな人とが居ると思います。

私はそのどちらにも該当しない…残念な人間なので 今朝起きても体調が芳しくなかったのですが 家で静養するのも何かこう… 気が引けると言いますか。

同世代で、陶芸という同じ道を歩み 私なんかよりもっともっと頑張っている人は沢山居るというのに 自宅で静養だなんて…どうにも引け目を感じてしまうような… そういった、精神的余裕を持てない…ちいせぇ人間なので。 せめて何か、非日常的な体験をしようか。と思い立ち。

今日は鳥さんと一緒に兵庫県まで 西宮船坂ビエンナーレ 2010 を観に行きました。

どうもこんばんは。motomanです。

最寄のコンビニのそばに大きな黒板があり、案内が書かれていました。 どうやら屋外展示と屋内展示に分かれているようで 屋内展示場として使われたのが、今年廃校となった小学校のようです。 その黒板を使ったんでしょうなあ。

茅葺屋根の残る地域という事もあってか この案内板にも茅が葺かれていました。

ネット上に詳細な地図が無く…とりあえず総合案内所となっている 小学校へ向かう事にしました。

と、その道中の物置小屋?にキャプションが貼ってありました。

展示区域がかなり広いようで、どうやらすでに会場に入り込んでいたみたいです。

良い感じの古家に、暖色系の豆電球。 白い作品を包み、やわらかな雰囲気が醸し出されています。
有機的なフォルムです。 地面からもう… 100 mm ほど高さがあれば、もう少し見易かったかもしれません。
続いて…開けた場所に これなんぞ?と、引き付けられるように近づいたのがこちら。
私の身長が 170 cm に届かない…中途半端な数字ですが まあそんな感じの大きさです。

野外彫刻は、前に連れの搬入を手伝った際に行った事がある程度ですが 迫力ありますねえ。 ”大きさ”という要素も軽視できません。

続いて目に飛び込んできた物がこちら。

周りの風景と相反するような、無機的なフォルムとその色彩。 展示の仕方は、ただ正確に列を成しているわけではなく 波打っているように置かれてありました。

私はこういった系統が好みなようです。 手頃な大きさの物が…執拗に並べられている姿に感じるものがあります。

私もフタものを執拗に並べてみたいなあ。と思います。

隣の家屋の中では 映像作品が2つありました。

1つは、白い土壁をスクリーンとし この地域に根付く踊りを淡々と流しているもの。 白い背景の前を、踊る人が横切る映像で 土壁の、フラットではないテクスチャに映し出された人々が どこか…幽霊のように見え、面白かったです。

もう1つは、クレイアニメのように 1枚1枚写真に撮ったものを繋げ、映像としているものでした。 身近な物を用い、それに光を当てる事で生まれる影を記録していました。 これは良かったですね。 どこにでもあるような身近な物を用い、センスだけで作品を作るというのは… ちょっと私には難しいです…

所々に小物が展示されていたりもします。

これらがすぐに目に付くというのは 色彩の持つ力ですかねえ。 周りとは違った要素がそうさせるんだろうなあ。 でもそれが、ただの違和感であってはならないわけで。

マット質な色彩だったのが良かったのかもしれません。 おそらくこれがテカっていたら…”違和感”になっていたのかなあ。なんて思いました。

会場はとても広く… 展示場から展示場への道のりは、このような…獣道 ( !? ) です。

いや、しかし雨が降らなくて良かった…

竹やぶを突っ切り… ようやく小学校へと辿り着きました。
"生きろ"と、直球なメッセージをテーマに制作されている方の作品。

出会う人に、半紙と墨汁で”生きろ”と書いてもらい それを集めては展示されているのだそうです。 発音すれば同じだけれど 文字にするだけで色々な表情が見て取れます。

私の書いた”生きろ”も展示してもらいました。 人の事は言えませんが…まあ2人とも…酷い字でした^^;

築130余年の小学校1階に並ぶ教室を展示場とし 5名ほどの作家さん達の作品が並べられていました。
廊下では 何やら奇妙な形の物がぐるんぐるん回っていました。

その形状があまりに気持ち良さそうだったので… アゴを擦って来ました。

錆びた鉄の大きな船が一隻。 その中央に置かれた水槽には白く着色された水が満ちていて 天井からの映像が映し出されていました。

何とも…不気味な感じもします。

校長室の壁を埋め尽くすのは 歴代の校長の写真。
そして…それらに落書きした作品。

ただのタートルネックではなく ジッパが着いている点が素晴らしいと思いました… でも、ジュワッチは違いますよね。 やはりここは アリアリアリアリアリアリアリアリアリでしょう。

私なら単純に 矢を貫通させてしまいそうなもんですが 魚雷 ? をパクリと咥えさせるあたりが…この作家さんのセンスなんでしょう。たぶん。
何だかわかります? 一見 レンガサイズの白い軽石のような物を積んだように見えますが… これ、ワイシャツをレンガの形に圧縮し、固めてある物です。

地面には養土のような、じとっ。とした少し湿り気のある 所々に根のようなものが混ざりこんだ、パサついた土が敷かれてありました。

その中央に置かれてある椅子に、普段と何ら変わらず”座るだけ”なんですが。

これがインスタレーションの魅力なんでしょう。 行為は特殊な事では無いわけですが 空間が違えばこれだけ感じ方が変わってくる点が 興味深かったです。

どういった空間と捉えたのか、筆舌には尽くし難いですが 半分眠っているような 悪くない疲労感のような物を感じたので 少し首をうなだれてみました。

電車で眠りこけている人のよう、 少しアゴを上げて目を瞑ってみると ん。これはこれでさっきとはまたちょっと違うなあ。と まあそんな事を色々と感じました。

空間をデザインするといった経験をした事が無いのですが 同じ作品を同じように並べても、ちょっとした事で非日常を纏う空気になったりするので 作品作りはもちろん、展示台だけでなく ”空間”というものをもっと意識すべきだな。と思いました。

となりの教室にはこんな物が。 H 10 x W 10 x D 20 ( mm ) ほどの大きさの、小さなブロック状の発砲スチロールが積み重ねられ 大木とヒトを融合したような形になっています。

その木人の視線の先には黒板。 ( おそらく ) この作品を作る際に、作者が頭で考えた事・こういった表現に至った経緯などが 化学の授業のよう、沢山の単語が丸で囲まれ その沢山の単語群が線で関連付けられています。

作者が考えた事から生まれた形を、完成した作品が見ている図なわけです。 結果が過程を見ているという…何とも言い難い1コマですねえ。

それを見て ああ。そうか。なるほど。と 第三者がそれを見て色々と考えているわけですから… 複雑です。

それらが枝葉を伸ばし、ぐんぐんと広がりを見せながら空に向かっていく様は 木をモチーフにしたのはそういう事かなあ?なんて考えました。

次の部屋は家庭科室で あれ?ここは展示が無しか。と思い 何となしに窓際へ向かおうとすると、鳥さんが これちゃうか。と言います。

んん?と振り返ってみると 低い位置にブラ下がったミラーボールが1つ、広い家庭科室にあるだけでした。

理解不能だったので…コメントは書けません。

2階にあったこの教室は…面白かったです。

小学校の正門をくぐったあたりから、児童の歌声が聞こえていて ああ。そうか。今日は金曜日だった。と思っていましたが よくよく考えてみると…すでに廃校になっていたはずです。

会期中に歌を披露しているのだろうか。なんて考えていましたが 教室の前へ立ち、ようやくその解答を得る事ができました。

ドアの擦りガラス越しに見える児童の影。 中から流れてくるのは、先生と児童が楽しそうにおしゃべりをしながら歌を歌う声。 ところがドアを開けてみると… センサが作動し、音も児童の影も全てが止まり 中には誰も居ません。

ドアを閉めるとスイッチが入り また楽しそうな声が聞こえるという仕組みでした。

キャプションの横に書かれてあった説明には 懐かしい気持ちを思い出してください的な事が書いてましたが 怖かったです^^;

ああ。そういう事か。と仕組みを理解し 2度目にドアを開けると!

あの落書きされた校長が居たら…もっと面白…怖かったでしょう。

以上で屋内展示は見終え、あとは野外展示の続きです。 近くに棚田があるようで パンフレットを見る限りでは、随分と大きな作品が待ち構えているようでした。

え? この作品の楽しみ方…これで合ってますよね?
これは杉板を組んで作られた小屋で 屋根が…逆になっています。 何と言えば良いか… 普通屋根は凸ってますが、その分 逆に凹んでます。

中にも何かあるようでしたので、入ってみました。

これが内部です。 屋根が凹んでいるところが吹き抜けになっていて 外からの光が差し込んでいます。

テーマは確か…”流れつく先”だったか…”受け入れる物”だったか…忘れました。 雨を効率良く遮る為の屋根を内向きに取り付ける事で 内部へ誘おう。といった感じだったと思います。

壁には、日本全国へ採取しにいった水がガラスへ収められ、並んでいます。

ビエンナーレが終わったらどうするんだろう… 燃やしてしまった方がてっとり早いだろうな…と思いました…

次に待っていたのは”穴”です。 それ以上も以下も無いようで… 単純に穴を掘ったところに見える 土の色の違いを感じて欲しい。といったような事が書かれてありました。

よく言いますよね。 そう言えば月を見上げたのは久しぶりだなァ。なんて。 そういった感覚でしょうか。

最後に見えた作品は…
竪穴式住居 !?

中へ入り、土の呼吸と匂いを感じてください。と書いてありました。 うん。土の匂い。

まあ…毎日土くさいところで作業しているので… 特にこれといった感動はありませんでした。

建築物としては小さ過ぎ、入りたいという感覚も起こりませんでしたし あまりに直球過ぎる嫌いがあり、もうちょっと斬新と言いますか 違った過程を経て、土というものを表現して欲しかったなあ。と思いました。 何様だ!っていう話ですけれどね。

とまあそんな感じで過ごした1日でした。 明日は窯出しと搬入です

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