- SAC Bros. Company
隷属と幸福
今日は幼馴染 3人組 で、来月のプランを練りつつ IKEA に行ってみました。
どうもこんばんは。motomanです。
安い割に質が良い。とウワサの IKEA 。
私は初めて行きました。
頭に ?マーク が浮かびましたが、いずれ分かる事。
奴隷になれる瞬間を楽しみに、いざ店内へ。
盆だから。という事ではなかったようで。 いや、しかし広いです。
なんでも、売り方に特長があるそうで…なるほど。
実際にひと部屋まるまるコーディネイトした様子で展示してあります。
ある程度の提案をし、イメージを湧かせて購買意欲を誘う。といったところでしょうか。
9月 の販売会に応用してみよう。と思います。
色々と考えるモンですねえ。 私は組み立てたりするのが好きな人なので、そういった楽しみも味わえます。
基本的にセルフなので、商品をレジまで運んでもらうだけで 別途料金を取られるそうです。
とは言え 見た目はコンパクトでも、家具の部品が詰まっているわけですから 重いのなんの。 鳥さんが購入した、高さ 2m を超える本棚なんて 独りでは到底運べませんでした。 2人 がかりでトロリーに乗せます。
こういった、セルフである事が当たり前とされている世界では 人間とは不思議なモンで。 ちょっとしたイベント事のように、楽しくなるんですよね。
この時点ですでに…少し奴隷化してきたのかもしれません。
良い買い物をした ! と、満足し 大きな荷物を自分で探し、レジまでトロリーで運び 会計を見て おお。満足満足。と、精神的な高揚感を与え レジを出てすぐにファーストフードのコーナーを設置しているという。 おそるべし IKEA 。
その価格、 1つ 100円 で フリードリンクが 70円 、シナモンなんちゃらが 100円 くらいでした。
心の平安を得た奴隷達は、当たり前のように半セルフでホットドックを購入し 胃袋をも幸福感で満たします。
ハンバーガーではなくホットドックをチョイスしたあたりも IKEA の計算された販売術が垣間見えます。
焼く手間が無いので、 1度 の手間で大量にソーセージを茹でられます。
これだけ人が居るにも関わらず、大手ハンバーガー店のように
ダラダラと待たされる事はありません。
当たり前のように人は流れ
大きな買い物をして、気も大きくなった奴隷達から小銭をかき集めます。
この頃から ここに居る全ての人間が 奴隷ではなく… IKEA の戦略にまんまとひっかかり まさかのホットドックを食べさせられている…家畜のように思えてきました。
何の疑問も持たず、ここまで人の行動を限定する事が出来るとは… 3人 で 皆 家畜やで。と 20回 は口にしました。 そう言いながら、 1人 きっちり 2つ ずつのホットドックを食べ 家畜も悪くないな。という結論に達しました。
全ては IKEA の手の平の上で起こっています。
郊外にある、最近流行りのショッピングモールなんかは 混む時間帯になると、出庫で渋滞。 店から出るまでに 30分 ほとかかってしまう事なんてザラですが 天下の IKEA は違います。
送迎用のシャトルバスまで用意されています。
高度成長期の工場みたいですね。
これを
行き届いたサービス ! IKEA バンザイ ! と捉えるか
客の回転率を上げる為にここまでやるのか…ッ おそるべし IKEA ! と思うのかは
人それぞれですが。
多くの家畜は心も胃袋も満たされているので
前者のような発想をする事でしょう。
構造的な問題があるのか、未知の IKEA の戦略があるのかはわかりませんが 乗った方向と降りる方向が違うんですよね。 何か意味があるのかな ? と考えてみましたが、満足のいく答えは見出せませんでした。 家畜ですからそんなもんです。
そして 車寄せまで設置されていて、大きな荷物を車に積み易く配慮されています。 もうやめて ! IKEA !
私達 3匹 の家畜も、その他の家畜同様 IKEA の手の平のあまりのデカさに恐れおののきつつも 心と胃袋を満タンにし、財布の中身を吸い取られてしまいました。
結果 客も満足。 IKEA も満足。 ああ…恐ろしい。
売り場を歩くルートが決められていて ある程度ディスプレイされている展示を見て、自分の部屋をどうしてみたいかを想像させ…購買欲を煽り 良質な物を安価で提供する事で、大きな商品を探させてレジまで運ばせ 1つ1つ レジ横のベルトコンベアに乗せさせ…果ては ホットドックを胃袋に突っ込むところまでを 1つ の流れとし 客を満足させつつも家畜のように扱う IKEA に とても感動しました。
ここまで人の行動を縛っていないかのように制限するシステムを構築した人物は 一体どんな人なんだろう。と、強い関心を持ちました。
効率を求めれば個の欠如に直結する事となりますが、とどのつまり人間というものは ある 1つ の大きな流れ ( あるいは権力や思想 ) に道を敷いてもらわなければ 自由 ( 集の中のひとつの個 ) を感じる事も無ければ、不自由さ ( 個の欠如 ) を感じる事すらままならない 不安定なところに生きているんだなァ。と感じます。
人格は 1つ とは限らないけれど 明日の自分はきっと自分である。という 幻想に似た現実を頼りに眠りにつく… ( もし存在すればの話ですが ) 創造主の手の平で飼われている " 生かされている存在 " のようにも思えますね。 まさに家畜 ! おそるべし IKEA !
あ、そうそう 建物もとても簡略化されていて、言うならば大きなただの箱。 それに汚さを感じさせない…装飾的なテクニック。 客の人数があれだけ居るのに対し、売り場のスタッフの少なさ。
価格を下げる為の努力なのでしょうが、あそこまで徹底するのは いや、ほんとスゴイなあ。と感じました。 特化した先にある思想というものは…ある意味で美しいと言えそうデス。
明日の私は私ではないかもしれない。という発想の下 1つ の身体の中の人格は 1つ ではないかもしれない。と考えられる 特化 ( あるいは飛躍 ) した家畜 ( そういう発想が出来れば…もはや家畜と呼べないでしょうけれど ) がどれだけ居るんでしょうか。
でもまあ 与えられた環境に満足し、幸福感を得られるという時点で それが人間の人間たる理由なのかもしれません。
その後、時間があったので京都まで足を伸ばし タカシマヤで開催している 陶芸展 「 以美為用 」 を観に行きました。
様々な、同年代の作家さん達の作品が奇麗に展示され
ちょっと頭の中で咀嚼中ですが…沢山の刺激をもらいました。
聞いたところ、酒蔵の老舗が沢山あるそうです。
全くシリマセンでした…
酒器を制作中の昨今。 人気作家さん達の作品を手に取り、 ああ。なるほど…うん。おもしろいなあ。と またも刺激を頂きました。
私がオーナーさんと話をしている間、 2人 は 寺田屋を観に行っていたようです。
生では見せてやらんが、写真なら見せてあげよう。と言われ 何故 私を置いて観に行ったのかは甚だ謎でしたが、結局その写真も見せてもらうのを忘れたまま 帰阪しました。
っていう。
IKEA がとても面白かったので、また遊びに行きたいな。と思います