- SAC Bros. Company
狼少年
最近、耳の裏を丹念に洗うようになりました。
どうもこんばんは。motomanです。
仕事中、車を運転している時によくAMラジオを聴いています。 いつも聞いている番組で、リスナーの投稿を紹介するコーナーがあるのですが、本日のテーマは 「おとぎ話のような体験談」 でした。
いやあ…皆さんいろいろな体験をしていますね。
帰宅途中に激しい雨が降り、目にとまった武家屋敷のような大きな家の軒先で雨宿りしていると、家主が出てきて 「雨があがるまでお茶でもどうですか」と声をかけてきました。 一服しながら談話しているうちに猛烈な眠気に襲われ、気がつくと畑の中で牛のフンを握り締めたまま立ち尽くしていました。
という話や…
小さい頃に友達と遊んでいました。 ふと近くにあった井戸を覗き込んでみると、ちょっと助けてくれへんかな的な顔をした河童と目が合いました。 河童を助けようと、持っていた虫取り網を井戸の中へ入れて奮闘していた次の瞬間、帰りが遅いと心配して探しに来た母に起こされました。 井戸のそばで友達と2人、眠っていたというのです。 井戸をのぞきこんでも河童の姿はありませんでしたが、今でもその河童の姿、色、形はハッキリと覚えています。
という話など。 他にもおもしろい話が多々ありました。
こういった話はどうなのでしょう。 話しても信じてもらえないだろうなあ。というのがまず、あると思います。 夢オチ的な結末がさらに不信感をあおりますね。 きっと…いくら話しても信じてもらえないモヤモヤ感にさいなまれたと思います。
そして私は意を決し、大学生の頃に連れに話しました。 そう。私もそういった体験をした事があるのです。
あれは幼稚園…あるいは小学校1年くらいの頃だったと思います。 遠足で奈良の明日香村へ行きました。 古墳や鬼のせっちんなどを見て、皆で弁当をつついていた時です。
ガサガサ。ガサガサ。
背後の草むらから、あやしげな音がしました。 特に不審な点は見当たらなかったのですが、ガサガサは止まりません。 よくよく見てみると、どうも何かおかしいのです。 数秒の間…その違和感が一体なんなのかを必死でとらえようとしました。
出た! 体長2mはあろうかというショウリョウバッタが、見つかってもうた的な顔でこっちを見ていたのです。 大きすぎて脳みそが処理できなかったのです。 「でかすぎて目に入らなかった黒船現象」です。
目が合ってしまった私はどうしていいのかわからず、ショウリョウバッタのスタコラッシュ(すたこらさっさとダッシュで逃げるの意)を見送りました。 あまりの衝撃に、周りの誰にも言う事ができませんでした。 皆の顔を見回しましたが、そこに流れるは「いつもの日常」そのものです。
そして大学生になり、心の奥に秘めておいた思い出を連れに話すに至ったわけですが。 誰も信じてくれません。 あまりに信じてくれないので、ショウリョウバッタのサイズを1mに下げてみました。 信じてくれません。
でも、本当なのです。 私は見たんです。1.5mくらいのショウリョウバッタを。 誰が信じなくとも、私の中ではリアルです